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近く親しいものが時に私たちを傷つけ、満足は更なる欲望をよび、きれいすぎる日は私たちを少し悲しくさせる。
私たちはそんな矛盾の中でもがきながら生きている。その矛盾は人生を複雑にし、時に輝かせ、私たちを魅了する。
この展示のテーマは、美しさと痛みの対立、そして共存である。
私たちは絶えず美しいものに惹かれている。しかし美はしばしば小さなとげのような痛みを伴ってくる。どんなに望んでも、それは永遠には続かない。たとえ近づき、触れたいと願っても、それは時に私たちをはねつけ傷つける。
すべてはうつろいやすく、もろく、多面的だという事実を私たちは避けることができない。
わたしは常にそういった世界の揺らぎに触れ、感じるためにものを作っており、それを通して美しさだけでなく痛みをも抱いた真実に届きたいと願っている。
Beauty has a thorn
(きれいなものには棘がある)
ストックホルム、ガレリアンにおける個展。 2010年7月16日-25日